2010年12月08日

生命の再定義へ、ヒ素を好む細菌が発見される


Microbe Finds Arsenic Tasty; Redefines Life
( New York Times )

Scientists said Thursday that they had trained a bacterium to eat and grow on a diet of arsenic, in place of phosphorus - one of six elements
considered essential for life - opening up the possibility that organisms could exist elsewhere in the universe or even here on Earth using
biochemical powers we have not yet dared to dream about.

The bacterium, scraped from the bottom of Mono Lake in California and
grown for months in a lab mixture containing arsenic, gradually swapped out atoms of phosphorus in its little body for atoms of arsenic.

The results could have a major impact on space missions to Mars and
elsewhere looking for life. The experiments on such missions are
designed to ferret out the handful of chemical elements and reactions that have been known to characterize life on Earth. The Viking landers that failed to find life on Mars in 1976, Dr. Wolfe-Simon pointed out, were designed before the discovery of tube worms and other weird life in
undersea vents and the dry valleys of Antarctica revolutionized ideas about the evolution of life on Earth.


【 まずは準備運動 】

・biochemical 生化学(biochemistry)的な
・lab 実験室(laboratory)の短縮形
・weird 異様な、奇妙な
・vent 穴、通気(通風)孔
・Antarctica 南極大陸



【 泳ぐときには息継ぎしなくちゃ 】

Scientists said Thursday /
科学者たちは木曜日に言った /

that they had trained a bacterium
彼らはバクテリアを訓練していた

to eat and grow on a diet of arsenic,
ヒ素のダイエットで食べそして育つように

in place of phosphorus -
リンの代わりに

one of six elements considered essential for life -
生命のために欠くことのできないと考えられている6つの要素の1つ

opening up the possibility
可能性を開きながら

that organisms could exist elsewhere in the universe
有機体が宇宙の中のその他の場所で存在しうる

or even here on Earth
あるいはここ地球においても

using biochemical powers we have not yet dared to dream about.
私たちがまだ敢えて夢見ることもなかった生化学的な力を使いながら


The bacterium,
バクテリアは

scraped from the bottom of Mono Lake in California
カリフォルニアの中のモノ湖の底から削ぎ落とされ

and grown for months in a lab mixture containing arsenic,
そしてヒ素を含んでいる実験室の混合物の中で数か月育てられた

gradually swapped out atoms of phosphorus in its little body
徐々にその小さな体においてリンの原子を外へ交換した

for atoms of arsenic.
ヒ素の原子のために


The results could have a major impact
結果は大きなインパクトを持ちうる

on space missions to Mars and elsewhere looking for life.
生命を探している火星やその他の場所へのスペースミッションに

The experiments on such missions are designed
そのようなミッションでの実験は設計されている

to ferret out the handful of chemical elements and reactions
科学要素や反応の一握りを探し出すために

that have been known to characterize life on Earth.
地球の生命を特徴づけるように知られてきた

The Viking landers
バイキング着陸船は

that failed to find life on Mars in 1976,
1976年に火星で生命を見つけられなかった

Dr. Wolfe-Simon pointed out,
ウルフ・サイモン博士は指摘した

were designed
設計された

before the discovery of tube worms and other weird life
チューブワームやその他の奇妙な生命の発見の前に

in undersea vents and the dry valleys of Antarctica
海底の穴や南極大陸の乾いた谷においての

revolutionized ideas about the evolution of life on Earth.
地球の上の生命の進化についての考えを変革した


【 英語ってどんな海? 】

というわけで今回は、宇宙人は見つかりませんでしたが、宇宙人の食べ物は分かった!という夢のある話を。

■ find

見出しの前半を直訳すると、「微生物がヒ素を美味しいと分かる」。「主語+動詞+目的語+補語」。「find」は日本語に直しにくい単語です。英語は理屈っぽいところがあります。

I found this book very difficult.
(私にはこの本はとても難しかった)

まずいんだけど仕方なく食べてるのかもしれないじゃないか!細菌の身にもなれ!とお怒りのあなた、記事には(砕いて読めば)そんな説も紹介されているのでご安心あれ。

「train」です。「バクテリアを訓練する」とな。「bacterium」は「bacteria」の単数形です。「datum」⇒「data」(データ)や「medium」⇒「media」(メディア)などと同じ形の複数変化で、これらラテン語由来の英語の複数形は単数扱いで使うことが多いです。

「diet」は「やせること」ではありません。「日常の飲食物」、もしくは「治療やダイエットなどのための規定食」です。

ここで話題になっている「arsenic」が「ヒ素」。古くから殺人の道具に使われる猛毒なので、用心のためにも覚えておきたいところです、と言いますか、ミステリーをペーパーバックで読もうという人には必須単語です。

生命に欠かせない6つの元素もこの際。「carbon」(炭素)、「oxygen」(酸素)、「nitrogen」(窒素)、「hydrogen」(水素)、「sulfur」(硫黄)、そして「phosphorus」(リン)。アクセントは最初で「フォスフォラス」。

「swap…for〜」は「・・・を〜と交換する」。ここの「out」は「すっかり、完全に」の意味でしょう。

■ mission

第3パラグラフ(本文ではもっと下の方)です。「mission」は「任務、使命、使節団、布教、伝道」。

「ferret」はイタチの仲間で、欧米では狩りにも使われていたとかで、そこから動詞で「探し出す」という意味でも用いられるようになったようです。

最後の文は、学校英語式に文法に則って「before」以下から訳すと、「バイキング号」の方に焦点が当たって話の向きが変わってしまいます。この文で大事なのは後半です。やはり英語も語順通りに理解した方がよさそうです。

「tube worm」については、下のウィキペディア(日本語)をご覧あれ。「南極大陸のドライバレー」については現在、調査中です。

http://bit.ly/fqXixC


【 日本の陸に上がってみると 】

生命の再定義へ、ヒ素を好む細菌が発見される
( New York Times )

木曜日の科学者らの話では、彼らが訓練した細菌はリンの代わりにヒ素食で育った。リンは生命に欠かせない6元素の1つとされる。可能性が広がった。宇宙のどこかに、またはこの地球上にも存在するある種の生命体は、これまで夢想だにしなかった生化学的な能力を使っているのかもしれない。

カリフォルニア州のモノ湖の底から採取され、数か月間、ヒ素を含む実験用の混合液で培養されたその細菌は、小さな体内でゆっくりと完全にリンの原子をヒ素の原子と交換した。

この結果は、火星その他で生命を探索するスペースミッションに大きな影響を与えるかもしれない。こうしたミッションが試みられたのは、地球上の生命を特徴づけると考えられてきた化学元素および化学反応をわずかでも探し出すためだ。バイキング着陸船も1976年にそのために火星に向かい生命を発見できなかったのだが、ウルフ・サイモン博士の指摘によれば、その後にチューブワームやその他の奇妙な生物が海底の穴や南極大陸のドライバレーで発見され、これが地球上の生命進化についての考え方に革命をもたらした。


【 もう一度、泳ごう 】

Microbe Finds Arsenic Tasty; Redefines Life
( New York Times )

Scientists said Thursday that they had trained a bacterium to eat and grow on a diet of arsenic, in place of phosphorus - one of six elements
considered essential for life - opening up the possibility that organisms could exist elsewhere in the universe or even here on Earth using
biochemical powers we have not yet dared to dream about.

The bacterium, scraped from the bottom of Mono Lake in California and
grown for months in a lab mixture containing arsenic, gradually swapped out atoms of phosphorus in its little body for atoms of arsenic.

The results could have a major impact on space missions to Mars and
elsewhere looking for life. The experiments on such missions are
designed to ferret out the handful of chemical elements and reactions that have been known to characterize life on Earth. The Viking landers that failed to find life on Mars in 1976, Dr. Wolfe-Simon pointed out, were designed before the discovery of tube worms and other weird life in
undersea vents and the dry valleys of Antarctica revolutionized ideas about the evolution of life on Earth.


● 続き? 後は自力で英語の大海へ泳ぎ出そう。溺れても命は取られないからダイジョーV!
(古っ)
 ↓ ↓ ↓
http://nyti.ms/fKViV1


● 編集後記

豪快そうだった人が神妙な面持ちで記者会見。連日、海老蔵さんで大騒ぎです。事件がどう展開するのかは分かりませんが、もうこのへんでいいんじゃないですかね。すべてはお酒が悪いのです(と、おちゃけ飲みは思うのでした)。




posted by K.Andoh | Comment(0) | TrackBack(0) | 科学
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