2010年12月01日

カトリック教会で悪魔払いの関心が復活する


For Catholics, Interest in Exorcism Is Revived
( New York Times )

The rite of exorcism, rendered gory by Hollywood and ridiculed by many modern believers, has largely fallen out of favor in the Roman Catholic Church in the United States.

There are only a handful of priests in the country trained as exorcists, but they say they are overwhelmed with requests from people who fear they are possessed by the Devil.

Now, American bishops are holding a conference on Friday and Saturday to prepare more priests and bishops to respond to the demand. The purpose is not necessarily to revive the practice, the organizers say, but to help Catholic clergy members learn how to distinguish who really needs an
exorcism from who really needs a psychiatrist, or perhaps some pastoral care.

“What they’re trying to do in restoring exorcisms,” said Dr. Appleby, a longtime observer of the bishops, “is to strengthen and enhance what seems to be lost in the church, which is the sense that the church is not like any other institution. It is supernatural, and the key players in that are the hierarchy and the priests who can be given the faculties of exorcism.


【 まずは準備運動 】

・gory 血だらけの、残虐な
・overwhelm 圧倒する
・distinguish 識別する、はっきり区別する
・psychiatrist 精神病医
・observer 観察者、遵守者
・institution 制度、(公共)機関・施設



【 泳ぐときには息継ぎしなくちゃ 】

The rite of exorcism, /
悪魔払いの儀式は /

rendered gory by Hollywood
ハリウッドによって血みどろに描かれた

and ridiculed by many modern believers,
そして多くの現代の信者によってあざけられた

has largely fallen out of favor
概ね支持から落ちてきた

in the Roman Catholic Church in the United States.
米国におけるローマ・カトリック教会において


There are only a handful of priests in the country
国の中に一握りの神父だけがいる

trained as exorcists,
悪魔払い師として訓練された

but they say
しかし彼らは言う

they are overwhelmed with requests
彼らはリクエストに圧倒されている

from people who fear they are possessed by the Devil.
彼らは悪魔によって所有されていると恐れる人々からの


Now,


American bishops are holding a conference on Friday and Saturday
米国の司教は金曜日と土曜日にカンファランスを開いている

to prepare more priests and bishops to respond to the demand.
その要求に応えるためにより多くの神父や司教を用意するために

The purpose is not necessarily to revive the practice,
目的は必ずしもその儀式を復活させることではない

the organizers say,
オーガナイザーは言う

but to help Catholic clergy members
しかしカトリックの聖職者メンバーを助けること

learn how to distinguish who really needs an exorcism
本当に悪魔払いを必要とする人を区別する方法を学ぶのを

from who really needs a psychiatrist,
本当に精神科医を必要とする人から

or perhaps some pastoral care.
あるいは多分パストラル・ケア


“What they’re trying to do in restoring exorcisms,”
彼らが悪魔払いを復元することにおいてしようとしていることは

said Dr. Appleby,
アップルビー博士は言った

a longtime observer of the bishops,
長い間の司教の観察者

“is to strengthen and enhance what seems to be lost in the church,
教会において失われたように見えるものを強めて高めることだ

which is the sense
それは意味だ

that the church is not like any other institution.
教会は他のどんな機関のようなものではない

It is supernatural,
それは超自然的だ

and the key players in that are the hierarchy
そしてそれにおいてのキープレーヤーはヒエラルキーだ

and the priests who can be given the faculties of exorcism.
そして悪魔払いの能力を与えられてありうる神父


【 英語ってどんな海? 】

これも米国社会の保守化の現れでしょうか。というわけで今回は、ちょっと変なお話を。

■ render

「rite」は「儀式、祭式」。同義語に「ritual」。下の辞書によると、そのニュアンスの違いは「ritualはriteよりも儀式張った堅苦しさの感じられるものを指す」。う〜む。

「exercise」(エクササイズ)ではなくて「exorcise」。英英辞典を紐解くと、

To expel an evil spirit by or as if by incantation, command, or
prayer.
(呪文や命令や祈り、またはそのようなもので悪霊を追い出すこと)

確かに、その通りでした。実は先日、『エクソシスト(ディレクターズカット版)』という映画を見ました。社会現象にもなったオカルト映画なので、皆さんも聞いたことはあるでしょう。この記事を取り上げた所以でもあります。

英英辞典によれば、「render」は「cause to be」「give」「perform」。文語的なやや硬い言葉なのでしょうが、要チェックです。

She rendered the song beautifully.
(彼女はその歌を美しく歌った)

第2パラグラフです。「possess」は「(資産・能力などを)所有する」。特別な考えや感情が人を所有する場合は「取り付く」。映画でも非常によく所有されていました。「haunt」という語もよく使われます。いやホーントに(と発音します)。

■ enhance

第3パラグラフです。「priest」や「bishop」などのキリスト教会の用語は以前にも取り上げましたし、難しいのでもう触れません^^;が、「clergy」は「聖職者」。これは集合名詞で、一人ひとりは「cleric」とか「clergyman」。あ、記事には「clergy members」とありますね。

その反対が「laity」「layman」で聖職者じゃない「平の信徒」。「素人」という意味でもよく使われるので、覚えておくとよいかと。

「仏教」は「Buddhism」。「イスラム教」は「Islamism」、「ヒンズー教」は「Hindooism」とも。みな「-ism」です。つまり「主義、学説、システム」。でも、「キリスト教」は「Christianity」。「-ty」は「性質・状態などを表す」。英語におけるキリスト教の何たるかが何気に現れている、みたいなことを言っていたのは橋本治氏だったかしら。

「pastoral care」は、病人やその家族の心を宗教的に、または霊的にケアすることだそうです。「pastoral」は「pastor」(牧師、羊飼い)の形容詞です。

最後のパラグラフです。「enhance」は「(質や力などを)高める、強化する」。ここで使われているのはその名詞形の「enhancement」ですが、美容の世界で「breast enhancement」と言えば「豊胸手術」です。

「faculty」は「能力、機能」。「大学の学部、教授陣」などの意味も。


【 日本の陸に上がってみると 】

カトリック教会で悪魔払いの関心が復活する
( New York Times )

悪魔払いという儀式はハリウッド映画ではむごたらしく描かれ、現代の信者の多くにはあざけられ、米国のローマ・カトリック教会でも概ね支持を失ってきた。

米国では一握りの神父だけしか悪魔払いの訓練を受けていないのだが、彼らの話では、悪魔に取り付かれたという不安を持つ人々からの要望が殺到している。

折しも、米国人の司教が金曜日と土曜日に会議を開き、多くの司教と神父がその要求に応えられるよう準備している。その目的は必ずしも儀式を復活させることではなく、主催者の話では、カトリックの神父を助けて本当に悪魔払いを必要とする人と本当は精神科医、または何らかのパストラル・ケアを必要とする人とを区別する術を学ばせることにあるという。

「彼らが悪魔払いの復活でしようとしているのは」と話すのは、昔から司教を観察してきたアップルビー博士だ。「教会が失ったと思われるものの拡充強化です。その心は、教会は他のどんな組織とも違うということ。教会は超自然的な存在であり、そこで中心的な役割を担うのはヒエラルキーであり、悪魔払いの能力を授かっていることもある神父なのです」


【 もう一度、泳ごう 】

For Catholics, Interest in Exorcism Is Revived
( New York Times )

The rite of exorcism, rendered gory by Hollywood and ridiculed by many modern believers, has largely fallen out of favor in the Roman Catholic Church in the United States.

There are only a handful of priests in the country trained as exorcists, but they say they are overwhelmed with requests from people who fear they are possessed by the Devil.

Now, American bishops are holding a conference on Friday and Saturday to prepare more priests and bishops to respond to the demand. The purpose is not necessarily to revive the practice, the organizers say, but to help Catholic clergy members learn how to distinguish who really needs an
exorcism from who really needs a psychiatrist, or perhaps some pastoral care.

“What they’re trying to do in restoring exorcisms,” said Dr. Appleby, a longtime observer of the bishops, “is to strengthen and enhance what seems to be lost in the church, which is the sense that the church is not like any other institution. It is supernatural, and the key players in that are the hierarchy and the priests who can be given the faculties of exorcism.


● 続き? 後は自力で英語の大海へ泳ぎ出そう。溺れても命は取られないからダイジョーV!
(古っ)
 ↓ ↓ ↓
http://nyti.ms/9Sc8Z3


● 編集後記

あまりの恐ろしさゆえに劇場公開時(73年製作)にはカットされたという場面が入っているというので、ディレクターズカット版を見たのです。おお、これか。確かに怖いけど、どっかおかしい。恐怖と笑いは存外、背中合わせなのかもしれません。

ウィキリークスは来週やりますね。




posted by K.Andoh | Comment(0) | TrackBack(0) | 米国−社会
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