2010年03月01日

五輪女子フィギュア、キム・ヨナが金メダルに輝く


Kim Yu-na Wins Gold in Figure Skating
( New York Times )

After months of playing it cool, saying the pressure to win the
Olympic gold medal had not weighed on her, Kim Yu-na of South Korea finally let her emotion show on Thursday.

When the numbers 150.06 popped up on the scoreboard, her mouth
dropped open in delight. It was a world record, which had broken her old record by a whopping 16.11 points. Though her longtime rival Mao Asada had yet to skate, Kim had all but clinched the gold medal. She had made herself untouchable.

Wearing a royal blue dressed that fluttered in the wind, she sped atop the ice, seamlessly incorporating triple jumps into her complex routine, as if it were as natural as breathing. Her complicated footwork left gigantic, loopy scribbles all over the ice, but as she moved, she appeared to be floating. She punctuated the entire routine with a sweet smile.

At the end, the crowd leaped to its feet to celebrate her, drowning out the announcer’s every word. And Asada was the unfortunate skater who had to follow that.


【 まずは準備運動 】

・whopping とてつもなく大きな
・all but ほとんど
・clinch (ものを)締めつける、固定する
・flutter (旗・翼など)はためく、ひらひらする
・scribble 走り書き、殴り書き(する)



【 泳ぐときには息継ぎしなくちゃ 】

After months /
数ヵ月の後で /

of playing it cool,
それをクールにプレーすることの

saying
言うことの

the pressure to win the Olympic gold medal had not weighed on her,
オリンピックの金メダルを勝ち取ることのプレッシャーは彼女の上にのしかかっていなかった

Kim Yu-na of South Korea finally let her emotion show
韓国のキム・ヨナはついに彼女の感情を見せることを許した

on Thursday.
木曜日に


When the numbers 150.06 popped up on the scoreboard,
150.06という数字がスコアボードの上にポンと上がったとき

her mouth dropped open in delight.
彼女の口は喜びの中で開いて落ちた

It was a world record,
それは世界記録だった

which had broken her old record by a whopping 16.11 points.
彼女の古い記録をとてつもなく大きい16.11ポイントによって破った

Though her longtime rival Mao Asada had yet to skate,
彼女のライバル・浅田真央はまだスケートしていなかったが

Kim had all but clinched the gold medal.
キムは金メダルをほとんどクリンチした

She had made herself untouchable.
彼女は自らを触れないものにした


Wearing a royal blue dressed that fluttered in the wind,
風の中でひらひらするロイヤルブルーのドレスを着ながら

※ここちょっと意味不明です。dressedはdressの間違いかと。

she sped atop the ice,
彼女は氷の上を疾走した

seamlessly incorporating triple jumps into her complex routine,
トリプルジャンプを彼女の複雑なルーティーンに継ぎ目なく組み込みながら

as if it were as natural as breathing.
あたかもそれは呼吸のように自然だった

Her complicated footwork left gigantic, loopy scribbles
彼女の複雑なフットワークは巨大な輪の多い走り書きを残した

all over the ice,
氷の上一面に

but as she moved,
しかし彼女が動いたとき

she appeared to be floating.
彼女は浮かんでいるようだった

She punctuated the entire routine with a sweet smile.
彼女は全体のルーティーンを甘いスマイルで句読点を打った


At the end,
最後に

the crowd leaped to its feet to celebrate her,
群集は彼女を祝福するために自らの足に跳んだ

drowning out the announcer’s every word.
アナウンサーのすべての言葉をかき消しながら

And Asada was the unfortunate skater
そして浅田は不運なスケーターになった

who had to follow that.
それに続かなければならなかった


【 英語ってどんな海? 】

というわけで今回は、世紀の一戦、キム・ヨナ対浅田真央です。素晴らしい対決でした。この英語の文章もなかなか読ませます。パラグラフは必ずしも続いているわけではなく、元の記事から適当に見繕っています。

■ let

play it coolは「冷静に振舞う」。確かに「カッコイイ」のcoolは、真央ちゃんよりもキム・ヨナですね。

weight(ウェイト、重さ)の動詞であるweighは「(重さを)計る」ですが、自動詞で「〜の重さがある、(重さが)のしかかる」

let her emotion showのletは「(望みどおりに)〜させる、許す」。その他の使役動詞とのニュアンスの違いを簡単におさらいしておきますと、

make:「強制的に〜させる」
get:「説得・苦労して〜させる」
have:letとmakeの中間、仕事上などで「当然〜してもらう」

showはここでのように自動詞としても使います。

Your underwear is showing.
(下着が見えています)

いろんな意味で、気をつけましょう。

■ punctuate

第3パラグラフです。seamlesslyのseamは「縫い目、継ぎ目」、動詞で「縫い合わせる」。それに否定の接尾辞less-が付いての副詞です。

incorporateは「合同させる、合体させる、組み入れる」。corporateが形容詞で、corporationと言えば「株式会社、法人」ですね。

routineは「決まっている仕事、日常の仕事」で、ここでは「所定の演技」ということです。

floatは「浮かぶ、浮かべる」で、パレードなどの「山車」も浮いているように見えるからだそうです。試訳は「宙を舞っている」としました。やり過ぎかもしれません。いずれにせよ、軽やかさを言い表しているのでしょう。

punctuateは「句読点(punctuation mark)を打つ」。この文のような形でよく使われます。

■ drown

第4パラグラフです。get(rise)to one's feetと言えば、「立ち上がる」。ここではleap(跳ぶ)が使われています。

drownは「溺れる、溺れさせる」。drown outで「(大きい音がまわりの音を)かき消す」。drownで注意すべきなのは、例えば「トムは溺れたが、死ななかった」と英語で言う場合、

Tom drowned but he did not die.

ではなくて、

Tom was going to drown(be drowned), but he did not die.

が正解だという点です。つまりdrownは限りなく「溺死」なわけで、だから上の文は「トムは溺死したが、死ななかった」と、トム君が人間離れしてしまいます。callやpersuadeなども同じで、行為の意図が完遂されるというところまで含みますから、「トムはジェーンに電話したが、ジェーンはいなかった」なら、

Tom called Jane, but she was out.

ではなくて、

Tom tried to call Jane, but she was out.

英語と日本語の単語の意味が、重なっているようで完全には重なっていないという好例です。

さて、リンクに立った真央ちゃんの演技は? あっと驚くどんでん返しが待っています・・・なわけありませんが、次号に続く。


【 日本の陸に上がってみると 】

五輪女子フィギュア、キム・ヨナが金メダルに輝く
( New York Times )

数ヵ月間、涼しい顔をしていた。五輪の金メダル獲得の重圧もかかっていないと言った。そんな韓国のキム・ヨナが木曜日、ついに自分の感情をさらけ出した。

150.06という数字がスコアボードに出たとき、喜びのあまり思わず大きな口を開けた。世界記録だ。自身が持つ記録を破格の16.11ポイントも上回った。積年のライバル・浅田真央はまだ滑っていなかったが、金メダルを手中にしたのも同然だった。キム・ヨナは誰も寄せつけなかった。

身を包んだロイヤルブルーの衣装を風になびかせながら、彼女は氷上を滑走、3回転ジャンプも複雑なルーティーンに継ぎ目なく織り込んでいった。それは呼吸のように自然な姿だった。高度な脚さばきが氷一面に幾つもの大きな輪を刻んだが、その姿は宙を舞っているようでもあった。ルーティーンの所々では愛らしい笑顔が弾けた。

演技が終わると、観衆は跳び上がって彼女を祝福した。アナウンスの声もかき消される。そして浅田は、不運にもその直後に滑らなければならなかった。


【 もう一度、泳ごう 】

Kim Yu-na Wins Gold in Figure Skating
( New York Times )

After months of playing it cool, saying the pressure to win the
Olympic gold medal had not weighed on her, Kim Yu-na of South Korea finally let her emotion show on Thursday.

When the numbers 150.06 popped up on the scoreboard, her mouth dropped open in delight. It was a world record, which had broken her old record by a whopping 16.11 points. Though her longtime rival Mao Asada had yet to skate, Kim had all but clinched the gold medal. She had made herself untouchable.

Wearing a royal blue dressed that fluttered in the wind, she sped atop the ice, seamlessly incorporating triple jumps into her complex routine, as if it were as natural as breathing. Her complicated footwork left gigantic, loopy scribbles all over the ice, but as she moved, she appeared to be floating. She punctuated the entire routine with a sweet smile.

At the end, the crowd leaped to its feet to celebrate her, drowning out the announcer’s every word. And Asada was the unfortunate skater who had to follow that.


● 続き? 後は自力で英語の大海へ泳ぎ出そう。溺れても命は取られないからダイジョーV!
(古っ)
 ↓ ↓ ↓
http://tinyurl.com/yfjyb5p


● 編集後記

ショートプログラムでのキム・ヨナ選手の高得点には何か裏工作でもあるのではないかとの声もネットで上がりましたが、フリーの演技が終わると同時にキム・ヨナ選手は涙、一方の真央ちゃんは呆然。この表情の違いが、すべてを物語っていたようです。



posted by K.Andoh | Comment(4) | TrackBack(0) | スポーツ
この記事へのコメント
とても良い。いい感じで訳がつき、これでまた英字新聞に挑めそうな前向きな気持ちにさせてくれました!まさにかゆい所にうまく合わせてスクラッチしてくださり、ありがとうございます。ところどころプラスされた説明も気がきいていて本当に私のレベルには用法などを確認できたり、知らない単語のイメージができたりで、完璧なブログだと思います。思わずコメントさせていただきました。
Posted by sheeper at 2010年03月07日 21:30
sheeperさん。
なるべく英語の特徴が出ているような文章を取り上げて、少しでも説明を加えられたらと思ってやっていますが、最近はネタも尽きてきて、四苦八苦しています。
僕も勉強しながらです。
嬉しいコメントをありがとうございました。
Posted by K.Andoh at 2010年03月09日 02:44
>>一方の真央ちゃんは呆然。この表情の違いが、すべてを物語っていたようです。

浅田は金の演技を見てなかったのですが…
Posted by Qui at 2010年03月13日 17:21
読みにくい書き方でしたね。自分の演技を終えた真央ちゃんの表情は、です。
Posted by K.Andoh at 2010年03月13日 20:08
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