2009年06月08日

犬の丸めた尻尾は後悔のしるし?


In That Tucked Tail, Real Pangs of Regret?
( New York Times )

If you own a dog, especially a dog that has anointed your favorite rug, you know that an animal is capable of apologizing. He can whimper and slouch and tuck his tail and look positively mortified ― “I don’t know what possessed me.” But is he really feeling sorry?

Could any animal feel true pangs of regret? Scientists once scorned this notion as silly anthropomorphism, and I used to side with the skeptics who dismissed these displays of contrition as variations of crocodile tears. Animals seemed too in-the-moment, too busy chasing the next meal, to indulge in much self-recrimination. If old animals had a song, it would be “My Way.”

Yet as new reports keep appearing ― moping coyotes, rueful monkeys, tigers that cover their eyes in remorse, chimpanzees that second-guess their choices ― the more I wonder if animals do indulge in a little paw-wringing.


【 まずは準備運動 】

・slouch うつむく、かがむ
・mortify 屈辱を感じさせる、(気持ちを)傷つける
・pang 苦痛、劇痛
・scorn 軽蔑する
・skeptic 懐疑的な(人)
・recrimination 非難し返すこと
・mope ふさぎこむ、気を腐らす



【 泳ぐときには息継ぎしなくちゃ 】

If you own a dog, /
もしあなたが犬を所有しているなら /

especially a dog /
特に犬 /

that has anointed your favorite rug, /
あなたのお気に入りのじゅうたんに油を塗った /

you know /
あなたは知っている /

that an animal is capable of apologizing. /
動物は謝罪することができる /

He can whimper and slouch and tuck his tail /
彼はくんくんと鳴きそして前かがみになりそして彼の尻尾を押し込む /

and look positively mortified ― /
そして確実に屈辱を感じさせられて見える /

“I don’t know /
ボクは分からない /

what possessed me.” /
何がボクに取りついたのか /

But is he really feeling sorry? /
しかし彼は本当に申し訳なく感じているのか /


Could any animal feel true pangs of regret? /
どんな動物も後悔の苦痛を感じられるのか /

Scientists once scorned this notion /
科学者はかつてこの考えを軽蔑した /

as silly anthropomorphism, /
愚かな擬人観として /

and I used to side with the skeptics /
そして私はその懐疑的な人の側についたものだ /

who dismissed these displays of contrition /
これらの悔恨の表示を打ち捨てた /

as variations of crocodile tears. /
ワニの涙のバリエーションとして /

Animals seemed too in-the-moment, /
動物はあまりにも瞬間の中にあるように見える /

too busy chasing the next meal, /
次の食事を追うのにあまりにも忙しい /

to indulge in much self-recrimination. /
大きな自己叱責にふけるためには /

If old animals had a song, /
もし古い動物が歌を持っているなら /

it would be “My Way.”/
それは「マイ・ウェイ」だろう /


Yet as new reports keep appearing ― /
それでも新しい報告が現れ続けている /

moping coyotes, /
ふさぎこんでいるコヨーテ /

rueful monkeys, /
後悔しているサル /

tigers that cover their eyes in remorse, /
後悔して彼らの目を覆うトラ /

chimpanzees that second-guess their choices ― /
彼らの選択を結果論からとやかく言うチンパンジー /

the more I wonder /
ますます大きく私はかしらと思う /

if animals do indulge in a little paw-wringing. /
動物はちょっとした嘆きにふける /


【 英語ってどんな海? 】

というわけで今回は、動物のお話です。面白い英語表現もたくさん出てきます。

■ whimper

anointは以前にも出てきました。聖書に由来する言葉で、神聖化のしるしとして「油を塗る」。でも、ここでは粗相か何かを言っているのでしょう。そう取らないと意味が通じませんので。

whimperは「(犬が)くんくん鳴く」、あるいは「(人が)しくしく泣く」。日本語ではこういう風に擬態語の副詞と動詞で言うのを、英語では動詞一語で表すというのも両者の大きな違いですね。「泣く」であれば、「涙を流す」のcryを筆頭に、sob(しくしく泣く)、weep(さめざめ泣く)、whine(めそめそ泣く、whimperに近いのかな)など、いろいろあります。

tuckは「(狭いところに)押し込む、詰め込む、(そで・すそを)まくり上げる、(夜具などに)包む」といった感じで、こういう単語は英英辞書で具体的なニュアンスを調べたほうがいいですね。ここでは、犬が尻尾を両足の間に丸めているような状態でしょう。

tuck one's tailで「尻尾を巻く、怖気づく」というイディオムになっています。

possessは「所有する」ですが、悪魔などが「所有する」、つまり「取りつく」ことでもありまして、そこから「(人に)〜させる」となるわけです。

■ crocodile tears

anthropomorphismは「擬人観」、つまり動物など人間以外のものを人間に類するものとして見てしまうことです。頭のanthrop(o)-は、人、人類を表し、anthropologyで「人類学」です。

crocodile tearsというのは「うそ泣き、空涙」のことで、ワニは涙を流して獲物を油断させるために泣く(weep)、あるいは獲物の悲運に胸を痛めて涙を流すという伝説から来ているようです。

indulgeは、欲望などに負けて「ふける、耽溺する」ことです。他動詞としても使われ、indulge a childなら「子供の欲望を満たす」、つまり「子供を甘やかす」です。

My Wayは往年のハリウッドスター、フランク・シナトラなどが歌って大ヒットした曲です。日本語の歌詞もあります。ご存知ですよね。

■ paw-wringing

今回の文章には、regretやsorryを初めとして「後悔」に関連する語がたくさん出てきます。contrition、rueful(動詞はrue)、remorseなどです。悔い改めることを旨とする文化ですから、いずれもよく使われます。ニュアンスの違いを、やっぱり英英辞書で見ておかないといけませんね。

second-guessは「(物事が終わった後で)とやかく言う」と「予測する」の二通りの意味があります。

paw-wringingのwringは「絞る、ひねる」ことで、wring one's handと言えば「手を揉む」、つまり「心配する、嘆く」。pawは動物の「手」で、
paw-wringingはこれを下敷きにした表現というわけです。

そうそう、「ワニ」にはalligatorという単語もあります。どこがどう違うのかはよく知りませんので、興味のある方は各自で調べてみてくださいね^^;

"See you later, alligator!"
"In a while, crocodile!"

なんて、別れの挨拶も。laterとalligatorで、 whileとcrocodileで韻を踏んだ言葉遊びというわけです。


【 日本の陸に上がってみると 】

犬の丸めた尻尾は後悔のしるし?
( New York Times )

犬を飼っていて、お気に入りの絨毯を汚されたことがある人ならご存知だろうが、動物には謝罪の能力がある。くんくんと鳴きながらしょんぼりとした姿勢で尻尾を丸め、世にも打ちひしがれた表情をしてみせる。「ボク、どうかしていたんです」。でも、そのとき彼は本当に申し訳ないと感じているのか。

果たして、どんな動物でも痛恨の念を感じるものなのか。かつて科学者たちはこうした考え方を愚かな擬人化だと軽蔑し、私もそんな懐疑派の立場に立って、これら悔恨のディスプレーはうその涙(ワニの涙)の変種にすぎないと一笑に付してきた。動物は目先のことで精一杯、次の食事にありつくことに忙しくて、とても自己叱責にふけってなどいられまい。年配の動物たちに歌があるとすれば、恐らくそれは「マイ・ウェイ」だろう。

しかし、新たな事例が次々に報告されている。ふさぎこむコヨーテ、浮かぬ顔のサル、自責の念から目を覆うトラ、己の選択を反省するチンパンジー・・・。そういった話を聞くにつれ、動物だって少なからず地団駄を踏むのではとないかという思いが強くなる。


【 もう一度、泳ごう 】

In That Tucked Tail, Real Pangs of Regret?
( New York Times )

If you own a dog, especially a dog that has anointed your favorite rug, you know that an animal is capable of apologizing. He can whimper and slouch and tuck his tail and look positively mortified ― “I don’t know what possessed me.” But is he really feeling sorry?

Could any animal feel true pangs of regret? Scientists once scorned this notion as silly anthropomorphism, and I used to side with the skeptics who dismissed these displays of contrition as variations of crocodile tears. Animals seemed too in-the-moment, too busy chasing the next meal, to indulge in much self-recrimination. If old animals had a song, it would be “My Way.”

Yet as new reports keep appearing ― moping coyotes, rueful monkeys, tigers that cover their eyes in remorse, chimpanzees that second-guess their choices ― the more I wonder if animals do indulge in a little paw-wringing.


● 続き? 後は自力で英語の大海へ泳ぎ出そう。溺れても命は取られないからダイジョーV!
(古っ)
 ↓ ↓ ↓
http://tinyurl.com/q4tehz


● 編集後記

うちのワンコがじっと人の顔を見つめます。さてはやったなと、こちらが立ち上がると、とたんにあたりを走り回って大騒ぎします。ウンチをしちゃったわけです。ゴメンナサイ〜、ハズカシイ〜、ハヤクカタヅケテ〜。その姿を見る限り、やはり後悔しています!



posted by K.Andoh | Comment(0) | TrackBack(0) | 生活
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