2009年02月23日

ハイテクの故障をローテクで補う


Low-Tech Fixes for High-Tech Problems
( New York Times )

BEHIND the cash register at Smoke Shop No. 2 in downtown San
Francisco, Sam Azar swipes a customer’s credit card to ring up
Turkish cigarettes. The store’s card reader fails to scan the
card’s magnetic strip. Azar swipes again, and again. No luck.

As customers begin to queue, he reaches beneath the counter for a black plastic bag. He wraps one layer of the plastic around the card and swipes it again. Success. The sale is rung up.

“I don’t know how it works, it just does,” says Mr. Azar, who learned the trick years ago from another clerk. Verifone, the company that makes the store’s card reader, would not confirm or deny that the plastic bag trick works. But it’s one of many low-tech fixes for high-tech failures that people without engineering degrees have discovered, often out of desperation, and shared.

Today’s shaky economy is likely to produce many more such tricks. “In postwar Japan, the economy wasn’t doing so great, so you couldn’t get everyday-use items like household cleaners,” says Lisa Katayama, author of “Urawaza,” a book named after the Japanese term for clever lifestyle tips and tricks. “So people looked for ways to do with what they had.”


【 まずは準備運動 】

・swipe 強打する、(磁気データカードを)読み取り機にさっと走らせる
・queue 長い列をなす、並ぶ
・layer 層、積み重ね
・confirm 強める、確認する
・degree 程度、度、学位、称号
・desperation 絶望、死に物狂い



【 泳ぐときには息継ぎしなくちゃ 】

BEHIND the cash register /
キャッシュレジスターの後ろで /

at Smoke Shop No. 2 in downtown San Francisco, /
サンフランシスコのダウンタウンのSmoke Shop No. 2で /

Sam Azar swipes a customer’s credit card /
サム・エイザーは客のクレジットカードを読み取り機に走らせる /

to ring up Turkish cigarettes. /
トルコ煙草を記録するために /

The store’s card reader fails /
店のカード読み取り機はしそこなう /

to scan the card’s magnetic strip. /
カードの磁気帯をスキャンすることを /

Azar swipes again, and again. /
エイザーは再びそして再び走らせる /

No luck. /
運はない /


As customers begin to queue, /
客が列に並び始めると /

he reaches beneath the counter for a black plastic bag. /
彼は黒いビニール袋のためにカウンターの下で手を伸ばす /

He wraps one layer of the plastic around the card /
彼はそのカードの周りにビニール袋のひとつの層を包む /

and swipes it again. /
そしれそれを再び走らせる /

Success. /
成功 /

The sale is rung up. /
売り上げは記録された /


“I don’t know how it works, /
私はどうやってそれが機能するのか分からない /

it just does,” /
それはただ機能する /

says Mr. Azar, /
エイザー氏は言う /

who learned the trick years ago from another clerk. /
数年前にそのトリックを別の店員から学んだ /

Verifone, /
Verifone社は /

the company that makes the store’s card reader, /
その店のカード読み取り機を作る会社 /

would not confirm or deny /
確認も否定もしようとしなかった /

that the plastic bag trick works. /
ビニール袋のトリックが機能することを /

But it’s one /
しかしそれはひとつだ /

of many low-tech fixes for high-tech failures /
ハイテクの故障のための多くのローテクの修理の

that people without engineering degrees /
工学の学位を持たない人々が /

have discovered, /
発見した /

often out of desperation, /
しばしば死に物狂いから /

and shared. /
そして共有した /


Today’s shaky economy is likely /
今日の揺れる経済は・・・しそうだ /

to produce many more such tricks. /
もっと多くのそのようなトリックを産み出すことを /

“In postwar Japan, /
戦後の日本で /

the economy wasn’t doing so great, /
経済はそんなによく行っていなかった /

so you couldn’t get everyday-use items like household cleaners,” /
だからあなた(youの一般総称)は家庭用洗剤のような毎日使用のアイテムを得られなかった /

says Lisa Katayama, / author of “Urawaza,” /
リサ・カタヤマは言う / ウラワザの著者 /

a book named after the Japanese term /
日本の用語にちなんで名づけられた本 /

for clever lifestyle tips and tricks. /
賢い生活様式のヒントやトリックのための /

“So people looked for ways to do /
だから人々はする方法をさがした

with what they had.”/
彼らが持っていたもので /


【 英語ってどんな海? 】

というわけで、今回は日常生活でも役立ちそうな記事を。

■ 劇的現在

エイザーさんの話は現在形で書かれています。いわゆる劇的現在、または歴史的現在です。過去に起こった出来事をあたかも眼前で起こっているかのように書く手法です。小説やスポーツの実況中継、あるいは会話でも使われます。

英語は固定した視点から、過去は過去形で、未来は未来形でと、きっちり筋を通して書く言葉ですから、かえって効果が出るわけです。一方、日本語はその逆で、視点は自由自在に動けますから、例えば、文末をすべて「・・・だった」で訳してしまうと、これまた不自然な感じになってしまうわけです。

■ ring up

ringは「ベル」、チリンチリン♪ですね。ring upは「電話かける」(主に英国)ですが、「(金額を)レジに入れる、レジに記録する」場合にも用います。昔のレジの音から来たのでしょうね。

ちなみによく使われる表現に、ring a bell(ベルを鳴らす)というのがあります。「心当たりがある」という意味で、日本語で言う「ピンと来る」にぴったりです。

That rings a bell.
(それで分かった)

■ 時制の一致の例外

第3段落のwouldは現在なのか、過去なのか。現在における意志を表す場合も多く、ここも流れからしてそのようなのですが、断定はできませんので、話の都合上、過去にしておきます^^;

would notですから「〜しようとしなかった」。とすると、時制に厳しい英語ですから、従属節の動詞worksは本来は過去形にしないといけないのですが、こうした一般的事実や真理の場合はそのままでもいいのだと学校で習いましたから、きっとそうなのでしょう。

さて、この記事に出てくるウラワザをいくつか紹介しますと・・・携帯電話のバッテリーは温度の高い環境にあると早くなくなってしまうので、長時間ポケットに入れるのは避けたほうがいいそうです。

そのほか、紙おむつを使って植物に水をやる方法や、トイレに落とした携帯の対処法(最終的にはスイッチを入れる前の炊飯ジャーなどに突っ込んでおく!)など、ちょっとびっくりです。

米国在住の片山さんの本↓、英語の勉強を兼ねて読んでみてもいいですね。

======================================================

Urawaza: Secret Everyday Tips and Tricks from Japan
(Lisa Katayama)

http://www.amazon.co.jp/dp/0811862151/ref=nosim/?tag=englishpaper-22

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【 日本の陸に上がってみると 】

ハイテクの故障をローテクで補う
( New York Times )

サンフランシスコの繁華街にあるSmoke Shop No.2のレジで、サム・エイザーさんがトルコ煙草を買った客のクレジットカードをカード読み取り機に通す。ところが、機械がカードの磁気帯を読み込んでくれない。何度試みても、ダメ。

客の列ができる。エイザーさんはカウンターの下に手を伸ばして黒いビニール袋を取り出す。そしてそのビニール袋でカードを包んで、もう一度やってみる。成功。トルコ煙草のお買い上げ。

「どうしてうまく行くのかはわからないけど、うまく行くんだ」と話すエイザーさん。この要領は数年前に同僚から教わった。店のカード読み取り機の製造元であるVerifone社は、このビニール袋の技がうまく行くことについて肯定も否定もしなかった。だが、ハイテク機器の不具合に対するこうしたローテクの応急処置こそ、工学の学位を持たない人々が、しばしば死に物狂いの思いをして発見・共有してきたものなのだ。

今日のように経済状況が不安定だと、こうした技が数多く生まれやすい。「戦後の日本は、経済があまりよくなかったから、家庭用洗剤などの日用品は手に入りませんでした」と話すのは片山理沙さんで、生活上の賢い知恵や技を意味する日本語にちなむ『ウラワザ』という本の著者だ。「ですから、人々は手元にあるものでやりくりする方法を探したのです」


【 もう一度、泳ごう 】

Low-Tech Fixes for High-Tech Problems
( New York Times )

BEHIND the cash register at Smoke Shop No. 2 in downtown San Francisco, Sam Azar swipes a customer’s credit card to ring up Turkish cigarettes. The store’s card reader fails to scan the card’s magnetic strip. Azar swipes again, and again. No luck.

As customers begin to queue, he reaches beneath the counter for a black plastic bag. He wraps one layer of the plastic around the card and swipes it again. Success. The sale is rung up.

“I don’t know how it works, it just does,” says Mr. Azar, who learned the trick years ago from another clerk. Verifone, the company that makes the store’s card reader, would not confirm or deny that the plastic bag trick works. But it’s one of many low-tech fixes for high-tech failures that people without engineering degrees have discovered, often out of desperation, and shared.

Today’s shaky economy is likely to produce many more such tricks. “In postwar Japan, the economy wasn’t doing so great, so you couldn’t get everyday-use items like household cleaners,” says Lisa Katayama, author of “Urawaza,” a book named after the Japanese term for clever lifestyle tips and tricks. “So people looked for ways to do with what they had.”


● 続き? 後は自力で英語の大海へ泳ぎ出そう。溺れても命は取られないからダイジョーV!
(古っ)
 ↓ ↓ ↓
http://tinyurl.com/bducjn


● 編集後記

日本人の知恵が米国で役に立っていることに鼻を高くして、思わず4段落目までやってしまいましたが、分量が多かったかもしれませんね。でも、その分、確実に英語力はアップしますから!



posted by K.Andoh | Comment(0) | TrackBack(0) | 生活
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